今週の黒6は、またまたむちゃむちゃ良い長文です。

まさに、現代文の力も鍛えられる内容と設問となっています。絶対に復習を頑張って、そこから速読練習に移行して、ものにしてください。まだ、単語数が少ないので、しっかりと理解するには今のうちです!
では、言ってる事を1文づつ、噛み砕いて説明していきます。これは、直訳→意訳→言ってること、の3段階の「言ってること」の解説になります。直訳的な部分の質問は、それぞれの教室の先生にしてくださいね。

【噛み砕いた内容】

第1パラグラフ

1 間違いのsource(元)はどこにある?って言ったら、「無知を認めるのが嫌な心」の中になる。

直訳的に難しくて、何を言ってるか分からなくても、心配無用!評論解説文では、作者は解って欲しいので、難しく表現した後に、簡単に言い換えてくれる場合が多いのです。
2 知らない!って言える勇気のある人はほぼいない。
やっぱり、1の事を言い換えてくれた!1も2も同じ事を言ってます。 I don’t know = ignorance、 courage がない = reluctance to acknowledge です。
3 もし知らない話題になったら、想像力でなんとか話題について行って、断定的に受け答えせず、「かもね」を連発するかも。
これって、知ったかぶりってことです。ここのmake shift は前後関係から推測して答えを出す問題で、現代文の問題です。 make shift まで覚えている受験生はほぼいません。
4 間違いを増大させる別の心の弱点は、未知のものに対する本能的嫌悪感。
ここで、「別の心の弱点」ってあるのは、「不誠実にもしったかぶりしてしまう」ことに対して、「別の」です。
5 ことわざにある、「未知のものは、すっごく価値がある」とも言えるけど、大多数の事例によると、「未知のものは疑いや怒りを生む」とも言える。
6 教育を受けてない人は、新しいものにしり込みする。
7 新しいものは、好ましくなく、安全でなく、ほんまもんとちゃう。
第2パラグラフ
8 ちょっと遅れてるスペインでは、「目新しいもの」という言葉は、「危険」と同意語。
これは、もしかしたらスペインは第二次世界大戦後もしばらくは独裁体制の国で、ちょっと遅れている国と思われていた頃の話かもしれません。
9 改革者は、こういった一般の人の感覚に苦しんだ。
「一般の人の感覚」は、10行目の in the majority の感覚で、「未知なる物は疑わしくて、腹立たしい」ということです。これは、 uneducated な人の感覚とも言っています。ここに this popular feeling と this が入ってますが、これがあるから、手前に「一般人の感覚がどこかに記載されていたはず」とわかるのです。
10 慣れたことを辞めるのは、気が狂ったのでは?ぐらい思われる。
「慣れたことを辞める」=「新しい事をする」
11 一般人が、どれだけこういった偏見に影響されるか、想像できるでしょ??
これは、作者がさんざん説明してきて、ダメ押し的に、「みなさん、わかりましたね?」って確認しています。また this があるから「前に出てきたことだ」と prejudice の内容が解り易いのです。ここまで、作者は読者側の前提条件をそろえるのに色々と書いてきました。読者側に最低限の知識を与えて、そこから言いたいことです。さっき、作者がダメ押し的に、「想像できるでしょ?」と確認したのも、1つのサインです。
12 未来の事も、過去の出来事の範囲内でしか考えられない…っていう事を拒否する改革者の新しい意見は、疑われて無視される。この文が、言いたいことです。特に主節です。
13 改革者側の新しい意見は、それを言い続けても、その新しい意見が、過去のやり方などに適合するまで、かなり形を変えられて骨抜きにされていくのだ。
 
【全体の構成】
 
第1パラグラフ
 ・間違いの元は、無知を認めたくない気持ちにある
   If …
 ・また間違いの元は、未知なる物への嫌悪感にある( Another から)
   If… (共にif の文を従えて同じ構成で2つを挙げている)

    未知に対しての嫌悪感は、「uneducated 」な人から来る
 
第2パラグラフ
 ・第1パラグラフお「未知への嫌悪感」をおさらいする文章
  (こっちが主役??と思える)
 ・18行目に「想像できるでしょ?」と、確認作業終わり。
 ・20行目からが、言いたいこと。
  特に、主節側の21行目真ん中からの文章。
 
【この文章に当てはまる事例】

大阪府知事、大阪市長を努めた、橋本さんは、2重行政の無駄を無くすために、大阪都構想を掲げました。当然、むちゃむちゃ研究しての上でのことだと思います。なんせ少子高齢化、人口減少の中で、税収が減っていくわけですから。でも、もし、反対意見の人々が、何も勉強せずに、「慣れている今のままがいい」と反対したとしたら、どうなります??まさに、この長文の話があてはまるのです。この内容は、いつの時代にも起こりえる話です。

いつも言っているように、関関同立やGMARCHなら、英語長文を鍛えて、その過程で自然と現代文の力も付き、あとは社会をむちゃくちゃしたら受かるから、頑張っていきましょう。今は、そこまで自信がなくて産近甲龍や日東駒専を狙っていてもOKです。でも、普通に頑張れば成績がアップして、自然と更に上を目指したくなるものです。 

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