今週の白9は、大学入試の現代文の実力もアップさせる、良い長文です。

まず、パット見たら段落が割ときれいに3つに分かれています。割と均等に近く段落が分かれていたら、話がわりとまとまって進ん行く事が多いので、話の展開を掴みやすい可能性が大な長文です。

第1パラグラフ
5つの文章から成り立っています。動詞だけを追うと、 see, see, be interested, respect, believe となります。 see は「自然に目に入る」という感じです。注意して見るなら watch です。使っている動詞から、作者の主張は出てないようです。

1文目 西洋人は日本を西洋化されていると、目に入ってきているのです。深い考えはなくて…。

2文目 1文目を詳しく言うと、日本人のマネする力が目に入ってきている。
3文目 日本の昔を考えると、すごい!と興味を持ってくれてるようです。
4文目 1~3文目の事から、日本を尊敬してくれてもいます。
5分目 上記の4つから、西洋人は日本人を「我々と同じやん!」って信じているようです。
 
これらの文章の動詞には、「断定」的な感じはありません。作者が言いたいことなら、断定的に言うはず。 be動詞を使うとか、should を使うとか、断定的な副詞を入れるとか。ということは、第1パラグラフは単なる現状紹介で、多くの西洋人が思っている事を紹介しただけです。だから、この後に逆接が来て、否定にかかって、作者の意見が出てくるな!!と、想像できます。
 
第2パラグラフ
やっぱり来ましたhowever !第1パラグラフの事は「幻想」だ!と is で断定しています。
意見を言ったら、その根拠や説明が来ることがほとんど。じゃ、なんで幻想なん?なんで、第1パラグラフのように思うの??
その説明が、2文目のbeneath 以下です。今度は、essence, deep, core (2回)などが登場するので、「深い話」をしているのです。
 
ここまで読むと、「第1段落で、日本は我々西洋人みたいだと今は思えるけど、第2段落では、日本人の奥底にある核となるものは変わっていない」と言ってるのです。じゃ、なぜそう言えるのか??その説明は次のパラグラフです。
 
第3パラグラフ
第2段落で断定した事への説明が、第3パラグラフ1文目です。「西洋が影響を及ぼせたのは、日本の表面的な部分だけ。日本の精神(深くに存在する核)までは影響を及ぼせなかった」と、第2パラグラフで断定したことへの説明が書かれています。
さらに、この具体例を例示して、作者の意見を補強します。それは、「中国から来た漢字でさえ、そうではないか!」と言ってます。そして、最後に締めの文章で、第2パラグラフで説明した結論を再登場させて、結論を再確認して終わりです。

第2パラグラフ【コアは西洋に影響を受けない】=(ほぼ同じ)第3パラグラフ【コアは西洋から来た物を日本式に変えてしまう】 

こういった文章は、とても論理的と言えば論理的で次のパターンが読みやすい上に、後から話の展開も思い出しやすいと思います。こういった文章に慣れればですが…。
その為にも、次の事を覚えておいてください!
 

 - 最初は世間一般論から話が始まることが多い
 - それを否定する事で、作者の意見を述べることが多い
 - だから、逆接の次の文章が要注意!
 - 何か意見を言えば、説明が始まる
 - その説明を補強する為に、引用(有名人の言葉など)、実験データ、皆が知っている事実の紹介….などがある。

こういった事に注意しながら読み進むことになれれば、全体像を掴みやすいという利点から速読力もアップします。また、現代文の力もアップさせることになります。

英語長文を、このような観点から復習を続ければ必ず現代文の力もアップするので頑張ってください!実際、関関同立やGMARCHレベルの現代文だと、英語長文の復習だけで基礎力を養い、秋に狙いを絞って赤本をすれば十分対応できることがほとんです。早慶上智に合格した人達でも、この方法で対応できた人がほとんどなので、音読復習の時の意識が大事ですよ!

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