現代文の第3回目の解説、1日遅れて申し訳ございません。
この青山学院の現代文は、まさに現代文の問題らしい内容ですね。
まず、読み進む時に、
公式3 何回も出てくる言葉や表現に要注意(解答にからむ事が多い)
…を覚えておいてください。15行目までで「正しい答え」がたくさん出てきます。
さて、作者は疑問に思ったので文章を書いているわけですが、何に対して疑問に思ったのかを1行目から15行目まで書いて、色々説明しています。15行目までを単純化して簡単に言うと、
18世紀ヨーロッパは科学の大勝利!
→ 必ず「正しい答え」が出せる!(自然科学からさらに進んで…)
→ 歴史の発展の法則まで答えが出せる!!
そこで、問1です。「これは」なので、前を探すのが鉄則ですが、15行目にも「このような大胆な前提」と、「前提」があります。「このような」なので、前を探すと「ひとつだけ正しい答えが…その正しい答えに沿って」を発見できる。この内容は10行目の「これはかなり強い前提」の前の7行目や8行目にも同じ内容があるので、15行目の「前提」を発見できて、その手間をチェックできれば、答えは迷わずアです。
次に、16行目で作者が「正しい答え」って、歴史の理解にも当てはまるの??って疑問を持っています。問題提起です。
問4は、わりと簡単。英語長文でも現代文でも、言いっぱなしは良くないので、何かを言ったら理由を言います。だから、この後を読んで行くと、なんと同じ段落の19行目に「~からだ」ってあるじゃないですか!内容的に考えても全く問題もなく、答えはエです。
問5はちょっと難しいかも。でも、今後は以下のように気づいてできてね!
ここは、20行目の「…固有の価値を認めるか否かという問いが必ず立ち現れる。」からの話で、一つの考え方としては、ということで21行目から1つの考えを紹介しているのです。だから、ここは「固有の価値」VS「相対的価値」だと解れば、その対象は「文化」なので、それが入ってるのはイかエです。でもイなら、さっきの「VS」にならないので、エが答えです。
問6も、ちょっと難しいかも。
この傍線4の手前にも「共通価値」があります。その手間には「私はこれが大事だ、しかしあなたは…」と割り切れないと書いています。だから「共通価値」は、私の物でもあり、あなたの物でもあります。つまり、グループの物です。グループと言えば、そのさらい手前に「集団」とあります。そこで選択肢を見たら、イとエには「集団」があります。まず、この2つを検討してみる。すると、イはいっちゃもんの付けようがないので答えはイ。もし、これで2つとも違うな…となれば、他を当たらないとだめですが…。
問8 問題を解くときは、まずアから読んで行くと思います。でもアは「共通価値」にかなりマイナスイエージを与えている選択肢です。これは4/20のブログの「公式1」からして、本文の「共通価値」のイメージはプラスマイナス無なので、消せます。イは内容から結構簡単に消せるので解説なし。ウは「個人の道義心」がダメ。この文章中での「道義」は、「集団」と密接に結びついているので、「道義」の使い方がダメ。次に、エを読んで、スパッと「これで!」とは行かないと思う。たぶん、もやもやしながらオを読む。すると、「集団としての人間はモラルに」とあるけど、モラルが出てくる29行目で「集団としての人間」なんて言ってない。「自由とモラル」の自由は、集団とは敵対するようなもの。だから、消去法でもエです。
問9は、「本文の論旨として正しくないものを1つ選べ」です。論旨とは、要旨の事で重要ポイントです。ならいきなりアが、論旨と違うやん!って思う人もいると思う。なぜなら、アはアで事実であるけど、これを否定する文章を作者が書いているから…と思うからです。イ、ウ、エはまさに要旨でOK。じゃ、最後のオです。これは論旨(要旨、重要ポイント)以上に、書いてすらいない…と思います。「正しい問には正しい答えがあるという考え方」は、「18世紀ヨーロッパの大勝利」の事なので、この当たりで始まった考え方のはず。でも「共通価値」は、もっと以前に存在してたはず。それプラス、25行目を見たら「集団としての」ってあるから、オは「人類共通の」と言ってるので、でかくなりすぎている感じ。100万年前も人類がいるので。だから、アは論旨ではないやん…と思いつつも、オは根本的に違うので、答えはオ。アは、これを否定する文章なので、論旨の中に入れてあげるとする。
藤井セミナーでは、結果的に、圧倒的な英語力と、世界史や日本史でぶっちぎって関関同立やGMARCH、さらには早慶上智に合格する生徒が多いのですが、現代文も伸びないわけではありません。ただ英語や社会に優先させて現代文を勉強するのは作戦ミスです。現代文は、週に1回ぐらいで十分なので、しっかりと間違った所を分析して、反省して、次に活かしてくださいね。