今週の問題は関学の問題です。関学で出される内容としては、典型的なややこしい内容の問題です。正直、最初は読んでいてわかりにくい…。でも、問題を必死で考えながら読み進めて、設問9あたりから、とても内容がよくわかりだします。そこで、もう1度最初から読んでみると、設問を考えたから本文の内容もわかる…という感想を持ちませんか?
 
じゃ、主な設問の解き方を解説します。 

問3 8行目の「傑作であるから名がつけられるのか、またンがあるから作品が高く評価されるのか」があり、11行目の下からも「いずれが先であるか、にわかに断定できない」とある。この2つから答えはロ。イとハは、「従属」とか「まず」とかあるから、消せる。ニは、単に「なぜ名なのか?」の説明だし、ホは「作品の名」の説明なので、両方とも設問の「実体を一つに」の説明にはならないので消す。

問6 25行目に「紛れもなく価値の印」とあり、「名人」などの「名」には価値があることを意味すると考える。「名人」はこのようなアイロニーを受けないのだから、「名には価値がない」とうことを考えて、答えはハ。
 
問7 ここは、「唯名論」や「実在論」とかの言葉に惑わされず、2つ「対立」するとだけ抑える。なら、21行目の「対比」、26行目の「両義性」、28行目の「対比」、33行目の「対比」と、2つあることはわかる。まず、この付近を読むべき。そして一番解りやすいと思われるのは、32行目の「1つ言い換えるなら」の後。言い換えてくれるねんから、わかりやすいはず。じゃ、33行目の下に「虚」と出てくる。これは、31行目にも出てくる。ここから、ロの前半の「客観的実在はない」が「虚」だとわかれば、答えはロ。
 
問8 傍線Fは33行目だが、この傍線Fの説明が33~35行目にある。34行目を簡潔に理解すると、「名を持つ→実体化→有名にする」と考える。この理解から、イとロはマイナスイメージになるので、簡単に消せる。ハは、「虚→名を持つ→実体化」と考えると、「具体的な名が虚」はおかしい。ニは34行目に「名→実体化→有名にする効果」となり段落が終わっている。だからニの最後の「…抽象的になる」はおかしい。なので、答えはホ。
 
問9 「実が(い)」の手前には「しかし」がある。これがヒント。その手前の「40行目の下に「名が実に従う」がある。つまりイメージは「実」が上で、「名」が下。ここまで来たら、42行目の(い)は、「名に従う」となんとかできてほしい。
 
問10 たぶん、(う)の方が難しいのでは?42行目は、さっきの「しかし」の後だから、イメージは逆に「名」が上で「実」が下。横の43行目の下を見てば、「名によって実をてにする」これのイメージ!!でも字数が全然あわない。後は、このイメージで字数が合うものを「実」の付近でバーッと探すしかない。それで時間内に60行目の「実を作る」を探し当ててください。
 
問11 傍線Gが含まれる46行目から読んで行くと、61行目からは具体例となっているので、とりあえず60行目までで、内容を説明している箇所をさぐる。すると、58行目に「字義」を発見!これはチャンス。58行目の下に「「イメージを付着させる」とあるので、ニしかないやん!って思い、これが答え。確認のため、前半の46行目の「名前そのもの」は、52から53行目に「名前そのもの…」とあり、ここと一致するので、やっぱり答えはニと確信できる。
 
問12 ここまで来たら、設問を通してだいぶんこの文章がわかってきているのでは?48行目に「名前をもたない…さほどの膏薬ではない」を思い出して、答えはホ。これは、比較的楽勝の問題。
 
問13 この設問はちょっと難しいかも。でも、正答を見つけた時「やった!」という感覚を得られる充実感のある問題です。まず簡単に消せるのは、イ。59行目に「~よりも」とあるから、イは否定されている。あと、ロもこ簡単に消せるはず。ニの「対象とは独立」だと、対象と関係なくなる感じだから、これもおかしい。ホは、58行目や60行目に「イメージを付着」や「イメージを与える」とあるけど、選択肢の「世の中が求める」って書いているの??って感じです。でも、ハの内容は、この付近では書いてない…。そこで、また前の分部をバーッと見てみる。膏薬の話を思い出して!!40行目を読んだら、答えは???絶対にハだ!!!と確信しませんか?やっぱりホの「世の中が求める」は間違いで、ここは正確には「消費者が求める」なのです。そして、ハの内容は「膏薬」のくだりの40行目に書いていたのです。この問題は、私的には現代文を考える醍醐味っていうか、かなり面白さを感じるところで、見つけた瞬間「やった!」という感じです。
 
こういった難しい問題は、1か月後ぐらいにもう1回読んで、解いた方がいいですよ!
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