今週は同志社大学の現代文です。同志社の現代文は、色々な意味で良い問題だと思います。
ちょっと現代文が得意な人(国語は勉強しなくても偏差値65ぐらいでる人)なら、記号問題は8割以上は正答できるのでは?と思います。
また、現代文が苦手な人も、頑張って努力したら、しっかりと手が届く範囲の問題でもあると思います。今回もそうでしたが、読んでいてさっぱりわからん…という問題は少ないし、設問もシンプルで素直に解ける問題が多いと思います。でも、苦手な人は最初は全然できないと思うので、しっかりと復習を繰り返して、その都度納得の行くまで考えることが大事です。
では、始めましょう。
問2 118行目の「例えば、」以下がヒント。特に、119行目の「…息も、….」の「も」です。ここらへんをよく読むと、答えは5です。しかも、5にも「も」があるし、ここで確信を持てます。
問3 25行目の「問題」を聞いているけど、ずっと読んで行けば31行目に「この矛盾」とあります。だからこの「この問題」は「矛盾する問題」とわかります。そして27行目の下に「…ところが….」とあります。この前後で矛盾が生じているはずですよね!じゃ、「ところが」の後が重要。そこで書かれている「評定値」は2と4しかない。あとは4の「平行関係にある前提」とは、全然書いてないから消して、答えは2です。
選択肢は、とりあえず1から読みますが、消去法を使って、残った物をチェックして正答に選ぶ場合と、積極的に「これや!」と見切れる場合とがありますが、この問3は、わりと積極的に「2やろ!」と見切れると思います。
問4 傍線Bの「全体」の話は、52行目から始まって、62行目で終わっています。中でも傍線Bがある56行目から59合目の中で何回も出てくる表現が気になりませんか??「役割に応じたテンポが要求される」「自分に要求されているテンポ」の2つです。それでしばらく読むと、61行目に「自分のテンポを微調整する技術が要求される」と、また同じような事を言ってます。さらに「調整」に気付けば、また戻れば58行目に「調整」があります。
それで、1を読むと「に呼吸を一致させる」は、54行目を見ても、できないことなので消します。2は「呼吸が一致した時に成り立つ」は42行目を見れば明らかに違う。3は「全体の呼吸の一致」なんて全員がロボットじゃあるまいし、できるわけないので簡単に消す。5は…合奏においては曲のテンポに合わせて…」が57行目を見たら、「曲」じゃなく「役割に応じたテンポに合わせる」とわかるので、消す。これは、下の「国語の公式」も後で見てください。なので、答えは4です。これは、積極的に4かな…と思いつつ、消去法も利用して確認する感じです。
問5 これは結構簡単でした。1の「共通の規範を不可欠にする」とは、「共通の規範が絶対にいる!!」ってこと。これは104行目に「…あらかじめ定められたテンポではない」とあるので、不可欠じゃないので✖です。2と5は「息を合わせあう」の上についている形容詞がダメ。これは、下の「国語の公式」も後で見てください。2の「全体の流れに」とか5の「意識的に」は、105行目を見ればふさわしくないと分る。105行目には「自然に合わせ合う」とある。「自然に」です。だから4の「意識的な練習」も自然じゃないのです。だから、答えは3。
問6 1は49から51行目を見れば「応答的」は「餅つき」です。だから簡単に消せる。3は相撲と餅つきは、息が「同期」か「リズミカルに交替」かで違いがあるのは、簡単にわかるはず。相撲と餅つきの所を読めば、1と3は簡単に消せるはず。4は「相撲の立ち合いを見ている人は」ときたら、それ全員なん??って突っ込みを入れましょう!全員なわけないし、簡単に消せます。6は問4でさんざん考えたことで分ると思います。6の「固有の役割もなくなる」がダメ。56行目から62行目を読めば、「固有の役割」は有る!のです。58行目に「自分に要求されているテンポ」とあるので、役割がなくなるわけではありません。
なので、答えは残った2と5です。
問7 まずは、どの語句を使うか、キーワードを本文から選ぶこと。設問に「筆者は」とあるので、具体例や引用や説明の箇所はカットして、「筆者」が自分の考えをまとめてそうな所に出てくる重要だと思われるキーワードを使う事。
本文は、まず導入部があって、ギターの話があって、相撲と餅の話があって、49行目に「したがって」がある。これは結論めいている!そこには、どちらにせよ「同調」がある。その次に合奏の話があって、合奏で必要な微調整をする技術の話があって、サッカーのパスの話で、111行目に「以上から、」となるので、この「以上から」以降でキーワードを探してもOK。読んで行くと、124行目に「…重要である」とある。「他者の息を自らの息において感じる事」が重要なのです。ちょっと長いけど、次の行に「この他者の息は、存在のリズム」とまとめています。そして130行目に「相手の存在のリズム」と、さらにまとまっています。なら、これを使おう!となります。さらにその後に「おのずから生起する現象」とあります。これは問5でも考えた「自然に」とも一致する内容です。こうやって、使うキーワードを選定して、文章をまとめるのです。そして、設問は「…どのような現象であると述べているか」と聞いているので、「…という現象。」でしめなければダメですよ!
今週の同志社の長文で、久々の公式!
「キーワードのくっつく形容詞の違いで、選択肢は消せる!」と覚えておいてください。主に問4と問5で利用しました。