来週の単熟語一斉テストに向けて、皆さん、単熟語の暗記に励んでいることと思います。日々の皆さんからの相談の中で、最も多い相談の1つが、“単熟語、何回やっても覚えられないんです(涙)”というものです。教える側としても、日々の皆さんの努力を理解しているだけに、何とか効果的に暗記できる方法はないだろうかと色々な知識を活用し、様々な分野の文献や資料に触れ、日々効果的な暗記方法を提案・指導していきたいと思っています。
今日は、“暗記のしくみ”を脳科学の観点からお伝えすることで、“数回やそこらで覚えられないのは、能力や努力が不足しているのではない”ということを理解してもらい、今後は “どうやったら覚えられるのか”に焦点をあてて勉強を続けて欲しいと願っています!!
1:はじめに
〔暗記のしくみ〕参考文献:受験脳の作り方 池谷 裕二 新潮文庫 より引用
① 脳の海馬は、入ってきた情報を保存する際に「必要な情報」と「必要でない情報」の仕分けをする。
↓
② 海馬では、「必要」と認められた情報が長期記憶となる。
が、驚くことなかれ!!ここでの、必要な情報かの判定基準は、「生きていくために不可欠かどうか」
この流れを見るだけでも、「数回全範囲を網羅学習したのに、何故、暗記が簡単に定着しないか?」という理由が理解できたと思います。
大切なことは、ここから!!
2:具体的な方法について
1)じゃあ、どうしたら「暗記できるのか???」を見ていきましょう!
池谷さんはその著書の中で、“「海馬に必要だと認めてもらうには、できるだけ情熱を込めて、ひたすら誠実に何度も繰り返し情報を送り続けるしかないのです。すると海馬は、「そんなにしつこくやって来るのだか必要な情報に違いない」と勘違いして、ついに大脳皮質に情報を通過させるのです。『受験脳の作り方 (P38)』”と書いています。
繰り返し学習することの重要性はこれで、理解頂けたと思います!
2)効果的な方法は?
では、次に「覚えたことを忘れにくくする繰り返し学習の方法」について考えていきましょう!この本によると、一度学習したことは、完全に忘れ去られるわけではなく、一定期間に形には見えないけれど、“潜在的な記憶”として存在するようです。そして、その潜在的な記憶の保存時間は一か月ということです。
つまり、暗記してから一か月以内に“復習”という形で暗記した情報に何度も触れる必要があるということです。このことは、説明会でも、授業でも受験のバイブルでも何度も何度もお伝えしているように、“復習は何故大切なのか”ということの答えにもなると思います。そして、日頃より、具体的にお伝えしている以下のような“復習”こそが、「暗記を定着させる、記憶を長期記憶とするのに最善なのだ」、ということが、脳科学の観点からみても、説明できるのです!!!
[emoji:e-420]単熟語を一か月以内に全範囲網羅して元の範囲に戻って繰り返す(受験生)[emoji:e-420]
[emoji:e-420]単熟語、構文、すべてカードを使い毎日触れるようにする(受験生、高校2年生)[emoji:e-420]
[emoji:e-420]授業で扱う長文を毎回しっかり復習する(受験生、高校2年生)[emoji:e-420]
3:まとめ
大切なことなので、最後にもう一度お伝えします!!!
何故、科学的な観点から、“暗記のしくみ”をお伝えしたのか?
☆簡単に暗記できないのは、苦手だったり、力不足ではないのだから、諦めず何度も何度も繰り返し学習して欲しい!!!
☆暗記は正しい方法でやれば、目に見えない形で確実に定着していき、それが強固な長期記憶になることにより、学習効果が上がるということを知り、学習を続けて欲しい!!!
そういった思いからです(^▽^)/
繰り返し暗記をすすめる中で、
音読する、耳から聞く、単語をイメージして覚える、接尾辞接頭辞を意識して覚える。。。。。
など、様々な方法を、色々試しながら、自分にとって最適な方法を見つけていく!ということも大切です!!!
1年生、2年生の皆さんにとっては、受験はまだ先のことのように思えるかもしれませんが、早く始めれば始めるほど、繰り返す回数も多くなり、より緩やかに定着を促すことができるので、周りの友達より早くグッドスタートをきりましょう!
特に2年生の皆さんは、11月頃から徐々に模試も難しくなっていきます。難しくなってから焦るのではなく、夏休み明けのこの時期から、“受験モードにギアチェンジ”をしていくことで、来年1年間十分な学習時間を確保することができるので、そろそろギアを入れていきましょう!
藤井セミナー自由が丘教室
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