千葉ロッテを引退した里崎智也さんの「エリートの倒し方」という本を読んで、野球をやっていた経験と受験業界にいる立場として、受験にも凄く当てはまるなあと思ったので、引用をさせていただきながら、みなさんに下剋上受験に必要な戦略をお伝えしていこうと思います。
太字が引用句になります。
①小さいこだわりが無限の可能性を永遠に殺す
②一流の選手は何よりも「受信力」を磨いている!
③正しい努力の仕方は、人に聞かなきゃわからない。
④一流に慣れない人、残念な人には四つのパターンがあります
⑤嫌なことはイヤイヤ一生懸命続ければよい
⑥勝負強さはの正体は、負けてもチャレンジしたかだけ
⑦有言実行は、ノーリスク・ハイリターン

小さいこだわりが無限の可能性を永遠に殺す
一流選手にはこだわりがある、確かにそうだが、一軍でレギュラーになれない選手ほど、「俺にはこういうやり方があるんだ」「俺の理論ではこうなんだ」と執着的にこだわりを主張してコーチや監督のアドバイスに耳を傾けない。

→これは、受験勉強にも全くあてはまります。
例えば、大学受験単語2000語の覚え方に関して、毎年ほとんどの高校生が一日30個~50個の暗記では触れていない単語が1970~1950個もあります。どんどん忘れていってしまって中々定着しないのと理解して、5月6月の部活引退時期から一日200個ずつ単語をまわし始めて、秋からは一日500個~700個ほどまわして定着をはかっていきます。でも、最後まで単熟語が覚えられない高校生ほど、自分のやり方で「書いた方が覚えられる」とか「一日40個を完璧に確実に覚えていけば50日で全部覚えきれる」と、こだわりを主張してくれますが、11月辺りで定着していない事に気づいて焦る高校生が90%です。
一流の選手は何よりも「受信力」を磨いている!
イチロー選手は毎年靴底の歯の数や配置を変えたりしている。時代に取り残されないためには新しいものと古いものを融合させていくことが一番だと思う。
最初から、「俺には関係ない」と決めつけるのは損。なんでも一回はやってみて、自分に合わなければやめれば良いだけ。

→これは、私がずっと言っているアンテナ力です。
日頃から「何に意識を向けているか」によって、その後に身につく力が大きく大きく変わってくるものなのです!「何を目指し、何を意識し、その目標を達成するのに必要な事はなんなのかと意識する事」が重要なのです!!!
具体的に受験勉強で当てはめると、突然、「俺やっぱり青学行きたいわ!」と決めたサッカー部の男の子が、突如として授業中にそれまでは関連事項の熟語や単語を「おれにはまだ関係ない!」と思っていたのか、あまりメモを記入していなかったのに、授業で私が「この構文は青学ではよく和訳で出るよ!」とか「青学ではよく諺が出るねんで!」と言ったら、凄い反応をしてメモするようになったのです。
だから、アンテナを張って受信力を高めよう!
正しい努力の仕方は、人に聞かなきゃわからない。
 (1)時間がかかっても自分で考えて答えを出す人
 (2)即座に「どうすればいいんですか」と周りに答えを聞く人
どちらが一番になれると思いますか?…意外かもしれませんが、周りにすぐに答えを聞く人です。なぜなら答えは、悩む分の時間を練習に充てられるから、誰よりも練習できて上を目指せるのです。

→受験でも、予習したり、調べたりする時間や、考え込む時間があれば、すぐに質問したり、答えを写した方が早い上に、その分余った時間で単熟語や世界史日本史の暗記をしなければなりません。なので、予習なんてムダなのです。
一流に慣れない人、残念な人には四つのパターンがあります。
(1)口だけは偉そうな人
(2)めっちゃやる気はあるけど、何をやっていいかがいつまでも分からない人
(3)めっちゃやる気はあるけど、努力の方法が間違ってる人
(4)努力を途中でやめてしまう人

(1)は意外と多いタイプで①のタイプとも重なり、自分のこだわりが強いだけで練習量も実は一番少ない
(2)気持ちだけで結果は出る事はないので、悩んでいるだけで結局練習をしなくなってしまう。
(3)がむしゃらにやっているけど、やっていることが完全に間違っているタイプ。このタイプは、やることを正せばいいので、実は大いに見込みがあります。
(4)理由がなんであれ努力をあきらめてしまったら、残念ながら、一流になる資格を放棄した事に他ならない。

→これも、本当にそう思いました。ただ、私は受験では(2)の生徒も救えると思います。やる気さえあれば、面談や雑談を通じて正しい方向に持っていければやり直しはいくらでもできると思います。なので、結局のところ間違ったやり方や非効率なやり方になっていると感じたらすぐに相談に来てください。そして、出来るようになるためにはこだわりは捨てて試してみましょう!
嫌なことはイヤイヤ一生懸命続ければよい
イヤイヤ、ダラダラやっていると、その分時間がかかりますし、気分も落ち込んでしまうので、その後の練習が続きません。嫌な時間を早く終わらせるために、効率よくやって、余った時間で自分の好きなトレーニングをやっていました。ブーブー不満を言いながらでオッケーだからとにかくやり続ける事が大切です。

→私も、受験当初は世界史の中国史の暗記や英語の構文の暗記がむちゃくちゃ嫌いでした。なので、出来る限り日常の一部に溶け込ませる作戦をとりました。トイレの中で単語を50個お風呂の中で長文を3回ずつ音読…など、このように日常の生活に溶け込ませる事で当たり前になり続ける事が出来ました。イヤダイヤダで乗り切れるほどGMARCH早慶上智は甘くないので毎日抜かりなくやる仕組みを早急に作ろう!
勝負強さはの正体は、負けてもチャレンジしたかだけ
確かに結果を出している、勝負で勝っているという部分も大事です。でも、本当の勝負強さとは、倒れても立ち上がって、また戦いを挑み続けられるかどうかです。トライし続けさえすれば、いつしか「勝負強い人」になれるのです。

→私も、何度も実力テストで50点以上を目標にしていても40点台しか取れずに伸び悩んだ時期がありました。それでも、受験に合格するという目標を持ち続ける事が出来たので、ダメな部分を修正して結果を残せるようになりました。
有言実行は、ノーリスク・ハイリターン
日本人的には「不言実行の方が格好いい」「男は黙って結果を出す」みたいな感覚があります。だけど、宣言して達成した方が、得られるリターンは実はとてつもないくらい大きいのです。
もちろん、周りには言わずに達成しても、それなりに反響はありますが、言って成し遂げると「あいつ、本当にやりやがった!」という賞賛と驚きが加わります。
逆に、もし、成し遂げられなかった場合不言実行は無かった事にできます。ローリスク・ローリターンです。一方有言実行は、仮に成し遂げられなくても、みんな1ヵ月や一年前にその人が何を言ったかなんてほとんど覚えていないのでノーリスク・ハイリターンなのです。
さらに、有言実行には、チームやファンの結束を高めるという、集団にとっての計り知れない効果があります。
(1)「またあいつがバカな事を言っているわ」と思わせて、リラックスさせる効果
(2)口に出す事でそれを実行させようという言霊効果があると思います。

→私も実際にオール偏差値30台で、近所の人や家族ですらも、よもや関西学院大に合格すると思っていなかったと思います。だけど、私は口癖のように「関学行くねん」、「関学行くわ~」って言っていました。自分でも引くに引けない状況を作り、他に滑り止めの選択肢を考えさせない状況に追い込んだのが本当に良かったと思います。長年この仕事していてやはり受験に強い高校生は行きたい大学への思いが凄く強い事です。
最後に、里崎さんも言っていましたが、一軍に上がれずに現役を引退した選手がよく言うセリフとして「現役時代もっとコーチの言う事を聞いておけばよかった」だそうです。それを里崎さんはカッコ悪いと書いていました。私も「高3の時にもっと勉強しておけばよかった」とか「浪人して日東駒専に行きたくない」って豪語していたのに全然勉強せず日東駒専以下になる受験生をみるとカッコ悪いなあと思います。結局全力を出し切らないから後悔しているんじゃないかと思っているので、全力で頑張ってみる→効率が悪ければ相談に来る→自分のやり方を修正する→何度も繰り返す…が大事なのではないでしょうか?

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事